コロナウイルスが原因による退職理由・転職理由の伝え方
コロナウイルスの影響が転職市場でも長期化する中、コロナウイルスが原因による退職理由の伝え方はとても重要になってきます。特にグローバル系の企業や職種だと、インバウンド需要の減少や、海外事業の中止や撤退などにより、止む無く退職してしまうケースが他より目立ちます。応募先企業から評価される、退職理由・転職理由の注意事項をまとめてみました。
1.解雇や倒産などによる『会社都合』の退職ははっきり伝える。
コロナウイルスによる解雇や倒産などによる退職の場合、個人の責任ではないことが明白です。応募先企業からもそれについて責めてくることはないので、会社の状況を簡潔に説明し、『会社都合』での退職であることをはっきり伝えてください。履歴書の職歴欄にも『会社都合による退職』としっかり明記してください。職務経歴書にも退職理由を添えておくと、採用担当者の理解が深まります。一方で、勤務態度や個人の業績など、個人への評価が低いことによる『解雇』も含まれますので、そのように思われないよう解雇の理由についても簡潔に述べるよう注意してください。また余談になりますが、コロナウイルスが原因で会社から『退職勧奨』をされた場合、退職届は提出しないようにしてください。退職届を提出してしまうと自己都合退職の扱いになってしまうので注意が必要です。
2.会社が苦しい状況の中でも、どう頑張ったかを伝える
個人の力ではどうしようもない状況だとしても、そのような苦しい環境の中で、どう頑張ったかを伝えるのは、転職活動において大きなプラスとなります。逆にそれを伝えないと、外部環境だけを原因とした『他責』志向の人材と受け取られてしまい、マイナスの評価をされる可能性があります。転職を決断する直前まで、会社でどのような工夫をしたか、どのような改善に取り組んだのかなど、会社が苦しい中でも頑張った取り組みを説明してください。中には、休業や自宅待機などで、全く仕事に携われないケースもあります。その場合は、その空いている時間を利用して、どんな自己啓発に取り組んでいたかなど、自身のスキルアップにつながるようなエピソードは担当者の目を惹きます。
3.『業績が悪化』『将来性がない』『先行きが見えない』の転職理由は注意が必要
会社都合まではいかなくても、コロナウイルスにより業績が急速に悪化し、それがきっかけで転職活動をはじめる方も多いでしょう。また、コロナウイルスが回復しても、コロナ禍前の業績に戻るか先行き不透明な業界もあるでしょう。ただし、『業績が悪化』『将来性がない』『先行きが見えない』などの理由だけで、転職理由を伝えてしまうのはやや注意が必要です。コロナ禍の影響を受けている業界の方が多いので、面接官によっては、『業績が悪くなるとすぐに退職してしまうのでは?』とみられてしまう可能性があります。退職理由は志望動機とセットに考え、退職理由の説明は少なめにして、前向きでポジティブな転職理由に繋げるようにしてください。
コロナ禍で厳しい環境が続く中でも、IT・通信系など伸びている業界もあります。この環境をピンチと捉えるかチャンスと捉えるか、マインドの持ち方1つで転職活動の姿勢も変わってきます。退職理由・転職理由をもう一度整理して、前向きな転職活動に繋げてください。